われは海の子4-6
「分限者」とは裕福な家のことである。とっくに死んだ言葉である。ぼくは「分限者」の言葉の響きからは、裕福な家というだけではなく「家」そのものの重さを感じていた。「分限者」という言葉には「先祖代々の由緒正しき家」という響きがあった。仮の住まいで生れ、そこで寝起きしていたぼくが、この分限者の家の子供に嫉妬と羨望を抱いたとしても、なんの不思議もあるまい。



資産の利息や不動産の賃貸収入で食べてる家、っていう意味みたいですね。