ホンダのNSX開発秘話的なものを見ていくと、会社としての成長における、新規事業への取り組みの意義、というようなものが透けて見える気がする。
NSX以前、ホンダにはフラッグシップ的な車種が無く、特にアメリカでのイメージアップのためにスーパースポーツの開発は急務だった。
アルミボディの採用は当時としてはありえないとされていたが、この点についても最終的にはホンダUSの了承を得る必要があった、というのも興味深い。結局ホンダにとって最大の市場は北米であり、社内的にも重要な決定には北米の意向を確認する必要があった、ということのようだ。
開発そのものも七転び八起きという感じで、エンジニアリング的な、日本人が得意とする「品質をひたすら追求していく」というところについては結果に結びついているとの評価が高いが、反面、デザイン面でイマイチという評価が多いのも、そこまでは手が回らなかったのではないかという気がしてしまう。(写真で見るとリア周りの間延びした感がどうも微妙。でも実車は正直とても良い形をしていて、作っていた人たちも「写真写り悪いなー」とか言っていたんじゃないかと想像する)
また、後期NSXはそれまでのリトラグヘッドライトから埋め込み式のものに変更されたが、金型を新たに起こすのはコスト上問題になるため、既存の金型で作成したホワイトボディを削って作成していたらしい。
要するにNSXに対して追加投資は認められていないということだ。
ちなみに現在行われているNSXリフレッシュプランも、サービス価格と人件費を考えるととてもペイする内容ではないが、技術継承・人材育成という面を考慮して継続されているのかもしれない。
ところでNSX並みのスーパースポーツをホンダが再度作るという話が有るが、個人的にはあまり期待していない。ホンダという会社にとって、スーパースポーツカーを全社の総力を挙げて開発するという事業が意義を持った時期はとうに過ぎているという気がする。今ホンダが最も注力するべきは、ジェット機製造/販売事業を北米市場で立ち上げ、軌道にのせる、ということだろう。今現在のホンダは、「日本の自動車製造/販売メーカー」と思われているが、ジェット機事業が成功することにより、例えば10年後には、航空機メーカーに変わっているはずだ。オールアルミの車を作る事など不可能、とされていた時代に「新幹線が出来るなら車も出来るはず」とよくわからない理由で突っ走り、作り上げてしまったホンダには、それくらいのポテンシャルは充分にあると思う。(できればその次は宇宙ロケット系とか)
# とは言いつつ、アメリカの航空機産業は軍事予算の後押しがあったから成長できたような気がするので、それを1民間企業の利益から捻出しつつ、というのは、ちょっと心配だなあ。構造上は、スーパーカブの利益を使って4輪を開発、というときと同じなんだけど。
俺の考え (新潮文庫)
やりたいことをやれ
関連カテゴリ記事一覧:
まさかの日記:クルマ、バイク、機械モノ
まさかの日記:書評
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開発そのものも七転び八起きという感じで、エンジニアリング的な、日本人が得意とする「品質をひたすら追求していく」というところについては結果に結びついているとの評価が高いが、反面、デザイン面でイマイチという評価が多いのも、そこまでは手が回らなかったのではないかという気がしてしまう。(写真で見るとリア周りの間延びした感がどうも微妙。でも実車は正直とても良い形をしていて、作っていた人たちも「写真写り悪いなー」とか言っていたんじゃないかと想像する)
また、後期NSXはそれまでのリトラグヘッドライトから埋め込み式のものに変更されたが、金型を新たに起こすのはコスト上問題になるため、既存の金型で作成したホワイトボディを削って作成していたらしい。
要するにNSXに対して追加投資は認められていないということだ。
ちなみに現在行われているNSXリフレッシュプランも、サービス価格と人件費を考えるととてもペイする内容ではないが、技術継承・人材育成という面を考慮して継続されているのかもしれない。
ところでNSX並みのスーパースポーツをホンダが再度作るという話が有るが、個人的にはあまり期待していない。ホンダという会社にとって、スーパースポーツカーを全社の総力を挙げて開発するという事業が意義を持った時期はとうに過ぎているという気がする。今ホンダが最も注力するべきは、ジェット機製造/販売事業を北米市場で立ち上げ、軌道にのせる、ということだろう。今現在のホンダは、「日本の自動車製造/販売メーカー」と思われているが、ジェット機事業が成功することにより、例えば10年後には、航空機メーカーに変わっているはずだ。オールアルミの車を作る事など不可能、とされていた時代に「新幹線が出来るなら車も出来るはず」とよくわからない理由で突っ走り、作り上げてしまったホンダには、それくらいのポテンシャルは充分にあると思う。(できればその次は宇宙ロケット系とか)
# とは言いつつ、アメリカの航空機産業は軍事予算の後押しがあったから成長できたような気がするので、それを1民間企業の利益から捻出しつつ、というのは、ちょっと心配だなあ。構造上は、スーパーカブの利益を使って4輪を開発、というときと同じなんだけど。
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