もう一つ、「バリュー・ファースト」のマインドが生む大きな効果は、「バリュー・ファースト」のマインドは、その人の心にプロフェッショナルとしての強い矜恃を植え付けるということだ。自分は金のために仕事をしているのではない、パンのために働いているのではない、と思うことは、人としての尊厳の上で極めて貴重なことである。

(中略)

 プロフェッショナルとしての矜恃は、その人の表情に表れる。立ち居振る舞いに、言動すべてに、人格・人品に表れる。そして、それらはすべて作品として提供された価値そのものになるのだ。

(中略)

 松井証券の社長である松井道夫氏は、「給料をもらって働く人間は要らない。働いて給料をもらう人間しか要らない」「給料をいくらもらったから働くというのは奴隷と同じである」と述べている。
 給料がいくらだから、それに見合った労働力を提供する、というメンタリティは、人生最大の資源であるはずの時間を、給料に見合ったかたちで「切り売り」していることにすぎない。
 提供すべき価値とは、給料に見合うだけの時間の切り売りでは決してない。価値は、「量り売り」できるものではない。価値は、出し惜しみすべきものではない。

(中略)

 生み出す価値を最大化するために、我々は意識的に給料の存在を忘れる必要があるのだ。それは、決して簡単なことではない。完璧に忘れ去ることはもちろん不可能だ。しかし、アンカーにつながった鎖を自らの意志で断ち切り、給料の存在を忘れることができた人こそが、アンカーのくびきから逃れ、提供できる価値を最大化することができる。そして、その結果こそが、長期的に受け取る給料の最大化というかたちとなって表れるのである。

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なんとなくメモ。という量じゃないなこりゃ。
Atokのお試しライセンスがそろそろ切れる。。。